between deflation and inflation 2004 3 26
最近、「素材価格の上昇」という言葉をよく聞きますね。
また、「原料価格の上昇」という言葉も見かけます。
「コスト・インフレcost-push inflation」の予感でしょうか。
みんなが待望していた「デフレの終わり」でしょうか。
しかし、喜ぶのは、まだ早いのです。
たとえ、コスト・インフレになっても、
給料が、インフレにならなければ、
利子所得が、インフレにならなければ、
売上高が、インフレにならなければ、
そのコスト・インフレは、誰が負担するのか。
コスト・インフレによって、
また、リストラの必要性が出てきた。
そういうことにならないように努力すべきです。
給与所得者の給料が増えなければ、
売上高は、拡大しません。
高齢者の利子所得が増えなければ、
売上高は、拡大しません。
「デフレ」と「コスト・インフレ」で苦しむのは、誰か。
まず、考えられるのは、
経営改革という名称の「先送り」をしてきた企業や政府です。
こういう企業や政府は、「いつか、景気が回復する」と考えて、
口では経営改革と言いながら、
現実には、改革を「先送り」してきた実績があるのです。
「名称は経営改革、中身は先送り」。